先日のレッスンでの出来事から、
チューニングに関する内容をお届けします。
こんな会話からレッスンがはじまりました
私のレッスンでは、開始時に必ずチューニングをしてもらいます。
けれど、その日、
生徒のCさんは、チューニングをはじめようとしませんでした。
それなので、「チューニングをしましょう」と伝えると、
「家でチューニングしてきたので大丈夫です」
とCさんの返事でした。
Cさんは、少しチューニングが苦手で、少し時間がかかる。
それだから、
「レッスン中、自分のチューニングの為に先生を待たせてはいけない。」
そう思って、
自宅でゆっくり落ち着いてチューニングしてきたのだそうです。
Cさんのレッスンへの心構え、
私への気遣いはとても嬉しかったです。
けれど、チューニング、音の正確さから見るとちょっと違うのですね。
音の正確さから考えると
その後、Cさんへ
「なぜ?レッスン開始時にチューニングをするのか?」
理由をお伝えしたら、ご理解いただけました。
その理由は
音は、気温差で変わってくるからです。
ウクレレの弦は、
- 気温が高いと伸びる
- 気温が低いと縮む
性格を持っています。
それなので、今の時期、
- 家の中は暖かい(気温が高い)
- 外は寒い(気温が低い)
- レッスン会場は暖かい(気温が高い)
となって、
家からレッスン会場までの間に、弦も多少伸び縮みします。
同じだけ伸びて、
同じだけ縮めば音程は変わらないけれど、
そうとも限らない。
それなので、いつでも、レッスン開始時にチューニングを行います。
もしかしたら、音程は変わっていないかもしれないです。
けれど、毎回チューニングをすることを習慣にしてもらいたい意味も含め、
お願いしています。
なぜ?そこまでうるさく言うのか?
それは、私の苦い失敗があったからです。
以前の私は、温度が変わることで弦の伸び縮みがあることを教わらず、
チューニングすることの重要さも知らずにいました。
そんな状態で数年前、
とある公開オーディションで演奏した時のこと。
演奏後、審査員の方から、
「弦は、何の素材のものを使っていますか?」
と言う質問をされました。
答えると、
「だから、音程が狂ってくるのですね。チューニングはしっかりした方がいいですよ」
と言うコメントを頂きました。
何百人の前での演奏時に、
「音が狂っていた」
と言われた時は恥ずかしさで一杯でした。
けれど、その審査員のお陰で、
チューニングの大切さを教えてもらいました。
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